アレルギー症状の緩和に乳酸菌

食物、薬品、化学製品、金属、植物、動物など・・・、アレルギーには実に多くの種類がありますが、近年はアレルギー疾患を発症する人が増加しています。特に、先進国においてこの傾向が強いようです。
湿疹に悩まされたり日常生活に制約が出るなど、その症状は非常に辛いものですが、いまのところ対症療法しかなく、根絶が難しい疾患でもあります。

 

近年ではアレルギーに関する研究も進み、発症の抑制や症状に緩和に「乳酸菌」が関連している、ということが明らかになってきました。
「乳酸菌」は、もともと人間の腸内に棲む腸内細菌であり、腸内環境を整えて悪玉菌や病原菌の増殖から身体を守る働きをしてくれるのですが、アレルギー患者さんとアレルギーではない方との比較調査をしたところ、アレルギー疾患に罹患されている方には腸内の「乳酸菌」量が圧倒的に少ないといういう結果が出たのです。

 

アレルギーとは免疫反応の1つであり、ある特定の物質に対して過剰に反応してしまうことによって起こります。
過剰反応の原因は免疫機能の低下やバランスの乱れによるものとされますが、免疫機能の働きを正常に保つ働きをするのが「乳酸菌」なのです。
「乳酸菌」の中でも「ラクトバチルス・アシドフィルス」や「ビフィズス菌」などは特にアレルギー症状の緩和に有効と言われ、
乳製品メーカー各社でもこれらの「乳酸菌」配合したアレルギー対策向けの商品開発を行い、現在では乳酸菌飲料、ヨーグルト、サプリメントなどに商品化されています。

 

とはいっても、アレルギー症状の緩和には個人差がありますし、「乳酸菌」を摂取すれば症状がピタッと止むといったような即効性があるわけではありません。
しかし、アレルギーの発症には免疫力の強弱によって引き起こされるものであるなら、身体を免疫の高い体質へと改善していくことで、結果的にアレルギーそのものの改善となるのではないでしょうか。
「乳酸菌」を摂取することによって善玉菌が活発に働けば、免疫力もグングン上がります。長期に渡って継続的に摂取し続けていくことが肝心です。
免疫力が向上すれば、アレルギーのみだけでなくあらゆる病気の予防に繋がります。
アレルギーの有無に関わらず、毎日の健康のためにも、是非、日頃からの積極的な「乳酸菌」の摂取をお薦めします。

 

乳酸菌のアレルギー改善効果

 

1990年代より乳酸菌の免疫作用、とくにアレルギーとの関連性についての研究が始まりました。
欧州で研究成果が初めて発表されて以降、「乳酸菌」がアレルギー症状を緩和する働きがあることがわかってきました。

 

アレルギーに大きく関与しているとされるのが「ヘルパーT細胞(Th)」と呼ばれる免疫細胞です。
「ヘルパーT細胞(Th)」は“Th1細胞”と“Th2細胞”の2種類に分かれ、それぞれのバランスが上手く保たれることによって免疫機能をコントロールしています。

 

しかし、食生活の偏りや不規則な生活習慣など、何らかの変化によって両者のバランスに乱れが生じて“Th2型細胞”の方に比重が傾いてしまうと、「IgE抗体」というアレルゲン反応物質が過剰に作り出され、その結果アレルギー疾患が発症に繋がるとされています。
このような発症メカニズムから、“Th1細胞”、“Th2細胞”Tそれぞれのバランスを改善すれば、本来は不要であるはずの「IgE抗体」の生成が抑制され、アレルギー物質への反応自体を弱めることで体質そのものが改善されると考えられているのです。

 

「乳酸菌」は、「ヘルパーT細胞(Th)」のうち“Th1細胞”を活性化させる働きを持つことが判っており、
“Th2型細胞”に偏ってしまった免疫バランスを正常に調整し直す作用があるのではないかと、その効能が大変期待されています。

 

実際、臨床研究においても花粉症やアレルギー性の鼻炎、アトピー性皮膚炎などの改善も報告されていますので、
アレルギーの予防のために、また症状の緩和や改善のために、是非「乳酸菌」を積極的に摂り入れましょう。